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もしもどこかで「訳がわかんないけど何ともカッコいいジャケット」大会があったら、ソニー・ロリンスの「Way
Out West」と並び、選ばれるであろうアルバムがこの「モンクズ・ミュージック」でしょう。この紹介写真ではよく分からないと思うんですが、パリッとしたスーツを着たモンクが赤鉛筆を右手に、ちびたタバコを左手に持って、渋い顔をしながら子供用のカートに乗っているんですよ。すごいでしょ? ホントに格好良すぎるぜ、モンク。
このアルバムは、このおかしなジャケット同様、いわゆる常識からハズレた音楽が展開されていきます。まず、賛美歌の「主よ、ともに宿りませ」で始まると、その最後の部分にモンクのピアノが入り込み、そこから名曲「ウェル、ユー・ニードント」が始まります。このアルバムのこの曲は「偉大な失敗曲」として特に有名です。というのも、モンクが自分の最初のアドリブの最後の部分で「コルトレーン!コルトレーン!」と2回叫んでいるために、びっくりしたドラムのブレイキーとベースのウェアが間違えているんです。その叫び声はCDでも聴けるんですが、話によると、演奏中に睡魔に襲われウトウトしていたコルトレーンを起こすためだったとか。自分が演奏してないからって、寝るなよ、コルトレーン(笑)。
こういうミスがあると、通常は取り直しということになると思うのですが、このアルバムは取り直ししてません。でも素晴らしいんですよ。上に紹介した「ブリリアント・コーナーズ」は完璧な演奏で「傑作」と呼ばれているんですが、ミスがあっても素晴らしいものに仕上がっているこちらも、それでもすごい、という意味で「傑作」だと思います。そのミスもモンクの音楽世界の不思議さを表すエピソードとして考えれば、なんだか納得できますしね。
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