「メインストリームからはずれてるけど、超すげえぜ」特集

 Modern Day Jazz Stories / Courtney Pine
アルバム名   Modern Day Jazz Stories
アーティスト   Courtney Pine
製作年   1995
レーベル   Antilles
レコード番号   314 529 028-2(輸入盤)

 何を隠そう(隠してないけど)2月は私の誕生月なのです。というわけで、今月の「いまどきのジャズ」は私らしさを発揮すべく、「すっげえかっこいいけどジャズの世界では主流派じゃない人達」のアルバムを紹介します。

 まず最初はコートニー・パイン。イギリスで活躍しているソプラノ&テナーサックス+フルート奏者です。彼のアルバムは以前も紹介しましたが、このアルバムはその前作にあたるもので、DJのサンプリングなども取り入れたヒップ・ホップなジャズに仕上がってます。これ以前ではレゲエなアルバムを作っていたりして、彼がこういう「ヒップ・ホップ+レゲエ+アシッド」とでも言うようなアルバムを作るのは極めて自然な流れのように思います。とはいえ、一筋縄ではいかない彼のこと、ストレートなジャズの曲も収録されていて、それもとてもかっこいいです。

 このアルバムはサイドメンも素晴らしく、ピアノがジェリ・アレン、ギターにマーク・ホイットフィールド、トランペットがエディ・ヘンダーソン、そしてあのカサンドラ・ウィルソンがボーカルで参加しています(他の人は不勉強なのでよく知りません。すいません)。特にカサンドラが歌う「I've Known Rivers」は素晴らしい!そういえばこの曲、ブルーノートに行くとニューヨークの映像と一緒によく流れてますね。コートニーはイギリスの人なんだけどな〜、とか思うけど、かっこいいので良しとしておきます。



 Tenderness / Kip Hanrahan
アルバム名   Tenderness
アーティスト   Kip Hanrahan
製作年   1990
レーベル   American Clave
レコード番号   ewac-1016

 1月のブルーノートでのライブも記憶に新しい、キップ・ハンラハン。彼はジャンルを越え、本当に優れた音楽家だと思うんですが、一般の知名度はあまり高くありません。どうやったら彼の素晴らしさを多くの人に伝えられるか考えてみたんですが、有名アーティストが一緒に演奏している作品を紹介することで興味を持ってもらうことにしました。

 このアルバムでは、スティングがベーシスト兼ボーカリストとして参加しています。実は私もその他のミュージシャンについてはほとんど知らないんですが、とりあえずそれだけでも興味を持った人、いるでしょ(笑)? 1曲目はいきなり彼が語りかけるようにソフトに歌いますし、ファンにはなかなかたまらないかもしれません。しかし、ソフト路線もここまで。2曲目からは魂を揺さぶられるようなコンガが聞こえてきます。その迫力ときたら! 私がここで陳腐な言葉で述べるのも恥ずかしくなるくらいの素晴らしさです。これは是非聴いて欲しいです。

 それにしてもキップの書く曲のタイトルは変わったものが多いです。このアルバム収録曲でも「....彼女に変化が起こった。おそらく、これが第三の顔なのだ。恐ろしく美しいこの薄明かりの中で....」とか「....暗闇と愛の痛みが私を虜にする時、いいえ、この愛が....」とか、それってタイトルなんかいっ!とツッコミを入れたくなるようなものばかりです。その辺の訳のわからなさも、当然ながら私好みではあるんですけどね。