日本人ボーカリスト特集

 いつか君に / 中村善郎
アルバム名   いつか君に
アーティスト   中村善郎
製作年   1999
レーベル   SME
レコード番号   SRCS 2150

 日本を代表するボサノバ・シンガーである、中村善郎さんの最新アルバム。といってももう1年ほど前に発売されたアルバムで、この夏には新作が発売になるらしいんだけど。

 中村善郎さんは大学在学中にボサノバに魅せられ、卒業後に2年間ギターを片手にブラジルを中心とした南米諸国を放浪し、サウダージを肌で感じてきたという人です。そのせいか彼の歌は淡々としていてやわらかい印象を受けるのに、どことなく陰というか孤独感も感じられて、それがまた何とも言えずかっこいいです。

 このアルバムは、彼の長年の友人であるピエール・バルー(映画『男と女』音楽担当などで有名)がプロデュースを担当しています。またアコーディオン奏者のリシャール・ガリアーノも参加していて、相変わらずの素晴らしい音を聴かせてくれています。こうした一流の音楽家のサポートによるせいか、アルバムもすごく『濃い』つくりで、ライブなどで感じる独特の熱気がCDからもひしひしと感じられます。でも淡々と歌っているのでボサノバの涼しさは失われておらず、非常にバランスの取れたアルバムだと思います。



 Exposure / 越智順子
アルバム名   Exposure
アーティスト   越智順子
製作年   1999
レーベル   Cab Records
レコード番号   CBCJ-0013

 今、私が一番好きなジャズシンガーは綾戸智絵さんなのですが、彼女の次に来るのは今回紹介する越智順子さんを除いて他にはいないと思ってます。で、その越智さんのデビューアルバムであり最新作がこの『エクスポージャー』です。

 越智順子さんは主に関西方面で活動されているゴスペル系ジャズボーカリストです。私はこのCDを聴く前にライブで彼女の歌を初めて聴いたのですが、その圧倒的な声量と抜群の歌唱力の前に度肝を抜かれました。歌の表現力も素晴らしく、テクニックだけをとってみればもしかしたら日本で一番うまい歌手かもしれないと思っています。いや、ホントにすごいんだってば。MCも「さすが関西人!」と思わせる上手さだし、機会があれば一度見ておくべきライブだと思います。

 で、私はライブを観た後にサイン付きということでこのアルバムを買ってみました。ライブのあとに買ったアルバムというのは、ライブが素晴らしければ素晴らしいほどCDの内容にがっかりするものなのですが、このアルバムはボーカル+ピアノ+ベースというシンプルな作りだったせいか、あまりがっかりしなくて済みました。アルバム自体もライブっぽい作りだしね。というわけでなかなかライブを楽しめない地方にお住まいの方も、このアルバムでライブの臨場感を楽しんでみてください。