“1980年代・私の中では一発屋”特集

 Diesel and Dust / Midnight Oil
アルバム名   Diesel and Dust
アーティスト   Midnight Oil
製作年   1988
レーベル   Columbia
レコード番号   CK 40967(輸入盤)

 世の中には『一発屋』と呼ばれる人達がいます。1曲だけ大ヒットを飛ばすものの、あとが続かず消えていってしまう歌手などがこう呼ばれてしまうわけです。日本でも『異邦人』とか『夜霧のハウスマヌカン』などという永遠の一発ヒットがありますが、こうした曲はもちろん海外にも存在します。今回はそうしたもののうち、誰もが認める大ヒットではなく個人的な単発ヒット曲で、今聴いても好きな曲を紹介していくことにします。

 まずはオーストラリア出身(だったよな?)の社会派ロックバンド、ミッドナイト・オイルから。私はこのアルバムの1曲目に収録されている「Beds Are Burning」という曲がとにかく大好きでした。この曲は荒廃していく地球環境を憂いた曲で、そういった社会的なことにも目覚めつつあった高校時代の私は歌詞に納得したりしていたのでした。もちろん今も歌詞に同意はしています。内容がちょっと薄っぺらいな、などとも思っていますが。

 このアルバムに収録されているほかの曲もそんなに嫌いじゃないです。ただ「Beds Are Burning」のイメージが強すぎて、タイトルを聞いても曲がにわかには思い出せないんです。そういう意味で、彼らは私にとって見事なまでの一発屋なのです。



 The Reggae Philharmonic Orchestra
アルバム名   The Reggae Philharmonic Orchestra
アーティスト   The Reggae Philharmonic Orchestra
製作年   1988
レーベル   Island
レコード番号   P33D-20087

 夏といったらやっぱりレゲエ。しかしちょっと変わったレゲエが聴きたいという(私のような)ヒネクレモノにオススメなのがこの『レゲエ・フィルハーモニック・オーケストラ』です。バンド名やジャケットを見ても分かる通り、バイオリンやビオラ、チェロといったクラシックっぽい弦楽器を多数フィーチャーしたレゲエバンドです。

 このバンドは、もともとイギリスのレゲエバンドに所属していたミカエル・ライリーが、弦楽パートを使ったレゲエを演奏することを思いつき、作ったバンドだそうです。弦楽器を使うことで室内楽的な雰囲気を出したり、またジプシー音楽っぽい感じの曲もあったりして、ジャマイカらしいレゲエしか認めないという人には邪道以外の何者でもないんですが、その辺に節操のない私にはなかなか楽しいレゲエです。

 で、このバンドの個人的一発ヒットは「As Time Goes By」です。キャブ・キャロウェイの演奏で有名な「Minnie The Moocher」の方がヒットしたように記憶していますが、私は映画『カサブランカ』で使われたこっちの曲の方が強く印象に残っています。このバージョンの「As Time Goes By」があの映画の中で使われたとしたら、ボギーもバーグマンも踊り出すんじゃないかと想像すると何だかとっても面白いです。いや、まあただそれだけなんですが。



 Pop! / Erasure
アルバム名   Pop!
アーティスト   Erasure
製作年   1992
レーベル   Sire
レコード番号   9 45153-2(輸入盤)

 一発屋紹介などと書いていますが、実はこのイレイジャーは一発屋ではありません。これは私の隠蔽したい過去の一つなんですが、私は高校時代、このイレイジャーの大ファンでした。初めて見たポップ音楽のライブも彼らのものでしたし、彼らのレコード(CDではない)も数枚持っています。この間、久しぶりに引っ張り出して聴いてみたらあまりの懐かしさと恥ずかしさに涙がこぼれそうになったんですが、私の音楽遍歴を振り返ったとき、彼らに触れないわけにはいかないのであえてここで紹介してみました。

 イレイジャーは、デペッシュ・モードなどでも一時期活躍したビンス・クラークというクリエイターがアンディ・ベルというボーカリストと一緒に結成したイギリスのポップバンドです。当時はかっこいいと思ってたんですが、今聴くといかにも80年代という音ですね。まあ今の日本のポップスは彼らに毛が生えた程度の音楽なので、意外に彼らも今の日本でまた人気が出たりするかもしれませんが。

 このアルバムはそんな彼らのベストアルバムです。シングルカットされた曲20曲が収録されています。ちなみに彼らが今どんな活動をしているのか、私は全く知りません。あんなに好きだったのにね、俺。という訳で、このアルバムは人に薦めるというよりも、自分自身が感傷に浸る一枚です。たまには後ろを振り返ってみるのもいいかもね。