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このアルバムは『殺られる』というエドナール・モリナロ監督の映画と『危険な曲り角』というマルセル・カルネ監督の映画のサントラが1枚に収まったアルバムです。演奏しているミュージシャンも監督も全然違うのに1枚に収録されているっていうのが極めて奇怪ですが、ジャズも映画もよくわかってないレコード会社の人間が「どっちもジャズだしぃ〜」というお気楽さから作ってしまったのではないかと推測しています。ラテン民族たるフランス人の面目躍如と言えますね♪
その参加ミュージシャンなんですが『殺られる』の方は全編通じて(また)アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズで、『危険な曲り角』の方はオスカー・ピーターソンを中心としたカルテットにスタン・ゲッツやらディジー・ガレスピーといったホーン奏者が1曲ごとに参加して作られたものです。実は私はどちらの映画も観てないんですが(というかタイトルすらよくわかってなかった。邦題を教えてくれたFさん、どうもありがとう)、この当時のフランス映画のサントラはどれも素晴らしいということ、それからリー・モーガンがいた頃のジャズ・メッセンジャーズの演奏が聴けるということ、またマニラで安く売っていたことなどが重なって買ってみました。どちらのサントラも『危険な関係』よりはファンキー色が弱いんですが、その分渋くてオトナの気分が味わえ、ブルースやバラード好きにはこちらの方が楽しめるのではないかと思っています。
この頃のパリのサン・ジェルマン・デプレ辺りに集う若者の間では、ジャズはとても人気があったようで、そうした若者でもあったヌーヴェル・ヴァーグの監督達の間では映画のサントラにジャズを使うのは一種の流行になっていたようです。『危険な関係』もそうですが、他にもマイルスの『死刑台のエレベーター』とかMJQの『大運河』とかすぐに思い出すことが出来ます。ナウなヤングがこんな渋い音楽を聴くなんて、当時のパリってのはなんともイカしてるよなー。ニッポンのど田舎(しかもバリバリの過疎地域)在住の私としてはそのあまりのかっこよさに、ちょっと『ケッ!』って悪態をついてみたくもなりました。つかないけどね、お上品なナイスガイだから、俺。
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