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現代音楽というと、不協和音が多かったりミョーなノイズが入っていたりといったアヴァンギャルドで分かりにくい音楽を想像する人も多いかもしれません。確かにそういう作品は数多くありますが、現在では耳に優しい音楽も増えていますし(というか最近の曲は聴きやすいものがほとんどです)、オリジナリティという面では他のジャンルの追随を許しません。そういったわけで私は好んで聴くんですが、その中でも最もとっつきやすいグループのひとつにクロノス・カルテットがあります。今回はそのクロノスを通じ、現代音楽の世界にみなさんを引きずりこみたいと考えています。
クロノス・カルテットは1973年にサンフランシスコで結成された、バイオリン2本+ヴィオラ+チェロの弦楽4重奏団です。今までに彼らが取り上げてきた音楽は、ショスタコーヴィチやバルトークからピアソラやケージ、挙げ句の果てにはジミヘンまでととにかく幅広く、またそういうとんがった音楽に対する豊かな表現力には定評があります。個人的には世界で一番面白いことをやっている4人組なんじゃないかと思っています。
このアルバムは、そんな彼らの最新アルバムで、取り上げている音楽もいつも以上に多岐にわたっています。というのも、このアルバムの収録曲は『非西欧圏の大衆音楽』ばかりだからです。例外的にアメリカの現代音楽家、テリー・ライリーの曲が収録されています(これ、去年聴いた中で一番かっこよかった曲です)が、彼の音楽も西洋の伝統に則ったものではないので、あまり違和感はありません。またこの作品ではルーマニアのジプシー・バンド、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスとも共演しており、彼らの「ジャンルを問わずいいものを見抜く力」にはとにかく脱帽させられます。この新作は、今回紹介しているクロノスの3枚のアルバムの中で、一番クロノスらしい作品だと思いますし、世界各地の土着の音楽の素晴らしさを知ることができる意味でも素晴らしいアルバムだと思います。是非お試しあれ。
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