“アメリカン・ラテン・ジャズ”特集

 Mr. Watermelon Man / Mongo Santamaria
アルバム名   Mr. Watermelon Man
アーティスト   Mongo Santamaria
製作年   1965
レーベル   Sony
レコード番号   SRCS 7163

 夏といえばラテン。もちろん『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』に代表されるバリバリのキューバ系とかもいいんですが、アメリカで大衆の人気を獲得したダンス・ミュージックとしてのラテンが、異常な暑さの中で強引にテンションをあげて仕事にいかなくちゃいけない今の自分にぴったりくる気がしたので、その手の作品を2枚ほど。

 まずは、モンゴ・サンタマリアの大ヒットアルバムから。彼は最も有名なラテン系パーカッショニストの一人です。ティト・プエンテやカル・ジェダーといった一流ラテン・ミュージシャンのバンドで腕を磨いた後、自身のバンドを率い、ます最初はハービーの「ウォーターメロン・マン」を大ヒットさせて、人気を博します。その後はファンキーテイストあふれるラテン作品を数々世に送り出し、さらに名声を確固たるものにしました。

 この作品は、彼がメジャー・レーベルであるコロンビアに移り、2枚目のアルバムです。彼の十八番である「ウォーターメロン・マン」もタイトル曲として再び収録されていますし、ジャケットではそれ以上に大きく「ラ・バンバ」がフィーチャーされています。どちらも本当に素晴らしいし、その他についても「サマータイム」のようなバラードなどですら、どんな曲もモンゴらしくてとってもいいです。夏に腰が砕けるまで踊りたい人は、まず最初に手に取るべき作品ではないかな、と思ったりしています。



 Thousand Finger Man / Candido
アルバム名   Thousand Finger Man
アーティスト   Candido
製作年   1969
レーベル   Blue Note
レコード番号   7263 5 22664 2 5(輸入盤)

 「モンゴ・サンタマリアもいいけど、ありゃちょっとベタすぎないか? 俺はもうちょっとクールに踊りたいんだけどね」というあなたにオススメしたいのが、このキャンディドの作品です。同じダンスミュージックにしても、こちらの方が個人的にはちょっとアレンジが渋く感じています。それはきっとレコード会社の違いじゃないかと思うんですが、きちんと検証したことはないのでわかりません。あくまでテキトーに書いてますので、その辺シリアスに捉えることのないようによろしくお願いします。

 ライナー・ノーツによると、ディジー・ガレスピーも絶賛したコンガ叩きということですが、その名に恥じぬ素晴らしい演奏をこのアルバムでも聴かせてくれています。キューバ出身の黒人らしく、そのリズム的には最強のバックグラウンドを余すところなく発揮して、これでもかっ!ちゅうくらい太鼓を叩きまくっています。そこにホーンやエレキ系弦楽器が濃すぎず・薄すぎず、うまい具合にお洒落に絡んで、暑い日のドライブを快適なものにしてくれます。

 ちなみにこの作品で彼はコンガとボンゴを叩いているのですが、コンガとボンゴという楽器の違いは、パーカッショニストの横山達治さんによると、叩いたときにボンと鳴るのがコンガで、コンと響くのがボンゴなのだそうです。まるで西口に東武があって東口に西武がある池袋のようですが、とにかくそんなマメ知識をひけらかしてみると、ちょっと音楽通のふりができたりしますが、実際には目で見るとサイズが全然違うので、誰でもすぐにわかります。ということで、あまり通ぶって恥をかかないように注意しましょう。