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今月末から、松本市で恒例の『サイトウ・キネン・フェスティバル』が開催されます。メインのオーケストラやオペラはチケットを発売して2時間もしないうちに全席完売しちゃうんですが、武満没後にスタートした追悼コンサートは、その音楽が難解だと思ってしまう人が多いせいか、ありがたいことになかなか売り切れることはありません。私のような「行列が大っ嫌いだけどいい席でコンサートを楽しみたい人間」にとってはこれはとてもありがたい事態なのですが、武満の魅力が理解されていない現状というのはファンとしてなかなか許せないものがあるので、ここにもう一枚紹介してしまうことにします。
このアルバムには、武満がギターのために書いた曲と、クラシック・ギターのために編曲した、合わせて26曲が収められています。そのうち「ギターのための12の歌」という作品は、ロンドンデリーの歌とか早春賦とかサマータイムとかヘイ・ジュードとか、本当に幅広いジャンルの歌が武満流に編曲されたかたちで取り上げられており、武満徹という人がいかにクラシックだけに凝り固まってしまうような偏見からは遠い場所で音楽活動を展開していたのか理解できます。彼が作曲した曲は、多少難解に響くものもあるかもしれませんが、もちろん素晴らしいです。
演奏している鈴木大介氏は、前述の2人に比べるとビジュアル的にはもう完膚無きまでに叩きのめされた感がありますが、クラシックのギタリストとしては国際的にもとても高い評価を受けている(らしい)人です。このアルバムでも武満の繊細な世界をとてもよく表現していると思います。彼は今度のサイトウ・キネンに演奏者としてやってくるそうで、それはかなり嬉しかったりしています。おかげさまでなかなか良い席もゲットできたことだし、当日はたっぷり楽しんでくるつもりです。
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