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まず最初に謝っちゃうんですが、このアルバムはこのサイトを見てくれている(であろう)初心者にはちょっと向いていないかもしれないです。ちょっとアバンギャルド過ぎるような気がします。しかも発売年も20年近く前だし。でもね、このアルバムは今聴いても音的には充分新しいです。ちょっとぶっとんだジャズが聴きたいという人にはぜひ試して欲しい一枚です。
ジャコ・パストリウスという人は、ジャズフュージョン界ではベースの革命を起こした人として非常に有名です。演奏テクニックが天才的であっただけでなく、UCLA
でジャズの講師をするほど理論的にも優れていたらしいです。しかしこの天才はアルコールとドラッグで瞬時にその栄光から引きずり下ろされます。酒と薬のために愛用のベースを売り払い、知り合いのミュージシャンに金をせびり、束の間の快楽のために人生を無駄にし、ニューヨークのジャズクラブから閉め出されていきます。居場所がなくなったジャコは故郷フロリダに帰りましたが悪癖は直らず、飲み屋で暴れてガードマンにぼこぼこにされてそれがもとで35歳の若さで死にました。この素晴らしいアルバムを聴いていると悲しみよりも何とも言えない腹立たしさを感じずにはいられません。何で才能を無駄遣いしちゃったんだろうなぁ......。
このアルバムは、そんな彼が酒と薬に溺れる前の、スーパースターとして栄華を極めた時代に作られた最高傑作の1枚です。参加しているミュージシャンもハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、マイケル・ブレッカー、ジャック・デジョネット、トゥーツ・シールマンスなど、そうそうたるメンバーです。曲は1曲目からすげえかっこいいんですが、4曲目から7曲目までの、レコードで言ったらB面に当たる部分は組曲のように流れていき、そのテクニック、構成力ともに圧倒されます。この素晴らしいアルバムの演奏の大半は、彼が一人で作り上げたベーシックトラックをもとにオーバーダビングの連続によって完成したものらしいんですが、そんな話を聞くとこの人は本当に天才だったんだなあ、と感じずにはいられません。合掌。
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