Big Band Bossa Nova 特集

 Big Band Bossa Nova / Quincy Jones
アルバム名   Big Band Bossa Nova
アーティスト   Quincy Jones
製作年   1963
レーベル   Mercury
レコード番号   PHCE-4015

 去年大ヒットしたクインシー・ジョーンズのアルバム。大ヒットの原因は、1曲めの「Soul Bossa Nova」がナイキのCMで使われたからです。ロナウドをはじめとする各国のワールドカップ出場選手がビーチでサッカーをして遊んでいた、あのCMです。

 クインシー・ジョーンズという人は、今ではジャズマンというよりも有能なプロデューサーとして知られているようです。私の知り合いも彼のジャズのアルバムを見て「えっ、この人ってジャズの人だったんだ」とびっくりするくらい、ロックやポップスの方で多く名前を見かけます。私も初めて彼の名前を知ったのは、今は亡きマイケル・ジャクソン(嘘です)の「スリラー」を買った中学生のときでした。ジャズ・ミュージシャンだったと知ったのは、それから10年くらい経ってからですね。というわけで、ジャズということは横に置いといたとしても、ジャンルを問わず音楽業界で大成功した人というのはみなさんご存じだと思います。

 ミュージシャンとしての彼は、ビッグバンドで踊れる曲を作るのが得意だったようで、このアルバムも人々を陽気にさせ、踊りたくなくように入念に計算されています。それは悪くいえばコマーシャリズムにどっぷりつかった音楽ということなんですが、しかし売ろうと思って作って実際に売れるものを作るというのもある程度の才能が要求されます。そして彼のすごい所は、それが25年以上経った今でも売れているのです!四半世紀も生き残る音楽を作るなんて、結局はホンモノの才能がないと出来ることではありません(←ここ重要よ、コ○ロくん)。ということで、やっぱり彼は才能のあるミュージシャンだったんだなあ、と再確認できる1枚です。



 Big Band Bossa Nova / Stan Getz
アルバム名   Big Band Bossa Nova
アーティスト   Stan Getz
製作年   1962
レーベル   Verve
レコード番号   POCJ-2605

 今回は上で紹介したアルバムと全く同じタイトルのアルバムがあったので、そしてこちらもよくできているので併せて紹介しておきます。こちらはスタン・ゲッツとゲイリー・マクファーランドのアルバムです。

 スタン・ゲッツのボサノバのアルバムは6月号でも紹介しましたが、これもその一連の流れの中で作られた1枚です。ジャケットのデザインの傾向がすごく似ている点からもそれは一目瞭然だと思いますが、このアルバムではゲイリー・マクファーランドが編曲とビッグ・バンドの指揮を担当しています。アルバムの収録曲の半分くらいも彼が書いています。このゲイリー・マクファーランドという人は、あのナベサダにボサノバの楽しさを教えた人だそうで、このアルバムも西海岸風の軽くて洒落た感じの仕上がりになっています。

 ちなみにこのアルバム、日本語のタイトルは「黒いオルフェ」です。でも映画の「黒いオルフェ」に関係している曲は「カーニバルの朝」1曲しか収録されていません。アルバムの解説を読むと「『黒いオルフェ』に霊感を受けてマクファーランドが作曲した」曲なんて書いてあるけど、それでタイトルを「黒いオルフェ」にしちゃうのはかなり拡大解釈だなー、とか思ったりしました。そう思いませんか?まあいいっちゃあいいんだけどね。