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マイルス・デイビスの比較的初期の名アルバム。雰囲気的には先月のハードボイルド特集を引きずっているような、そんな出来です。渋いクリスマスを過ごしたい、という人におすすめです。そういう人はあまりいないかもしれないけどね(笑)。
このアルバムは、マイルス・デイビスがコロンビア・レコードに吹き込んだ初めての作品であり、同時にジョン・コルトレーンやレッド・ガーランドなどといった一流サイドメンと結成したオリジナル・クインテットによる初録音アルバムでもあります。ジャズの黄金時代に最も人気のあったグループの演奏ですから、もう「これぞジャズ!」というべき内容で、「こんな渋くてイカした音楽を聴いてる俺って、もしかしてカッコいい?」などという“勘違い的ナルシシズム”に浸ることができるアルバムになっています。
特にかっこいいのは最初の曲でアルバムのタイトルの元にもなっている「ラウンド・ミッドナイト」でしょう。特に最初の2分半はめちゃくちゃ渋いです。この頃のマイルスの特徴でもある、抑制の効いたバラードは本当に聴きごたえがあります。こういうのをリリカルなプレイって言うんだろうなあ、と学習したのも、そういえばこのアルバムだった気がします。というわけで、クリスマスを独りぼっちで過ごさなくてはいけない諸君、これを聴いて「俺には女なんぞいらねえ」などとハードボイルドぶってみてはいかが?さらに悲しくなったとしても責任は持てませんけどね。
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