「X'mas with 日本人アーティスト」特集

 来たるべきもの / 小松亮太
アルバム名   来たるべきもの
アーティスト   小松亮太
製作年   1999
レーベル   Sony
レコード番号   SRCR 2465

 バンドネオン奏者の小松亮太の最新アルバム。タイトル曲はタンゴの巨匠・ピアソラの名曲です。

 小松亮太は日本で一番有名なバンドネオン奏者だと思います。彼は以前、日本テレビ系列で放送されていた『ラビリンス』とかいうドラマでピアソラの曲を演奏していたと思います(見ていたわけじゃないから知らない)。若さを全面に押し出した、力強くて情熱的なタンゴを演奏できる数少ないミュージシャンで、日本のタンゴを背負って立つのは彼しかいない、と思っています。といっても別にタンゴに詳しいわけじゃないので、ちょっと適当に書いているんですけどね。

 このアルバムでは、9人編成のビッグバンドでの演奏になっています。こういう大きな編成はピアソラが好きだったそうで、今回の彼はそれを再現してみようとしたようです。それが再現できているかどうか、ピアソラの大編成の演奏を聴いたことがない私は何とも言えないんですが、少なくとも彼のバンドの演奏は厚みがあって、今までとはまた違った良さに溢れています。CDを聴いていると、きっとライブは盛り上がるんだろうなあ、と思わせる仕上がりになっていて、金がない私をさらに困らせるミュージシャンの一人だったりしてます。トホホ。



 スラヴォニック / 諏訪内晶子
アルバム名   スラヴォニック
アーティスト   諏訪内晶子
製作年   1998
レーベル   Philips
レコード番号   PHCP-11128

 10年くらい前に、チャイコフスキー・コンクールで最年少優勝して話題になったバイオリニストである諏訪内晶子さんの3枚目のアルバム。ん〜、それにしても相変わらず美しいっす......などとジャケットを見とれている場合じゃなくて、アルバム紹介しなくちゃね。これだから顔から入ったミーハーファンはダメさね(笑)。

 このアルバムは諏訪内さんとピアニストのボリス・ベレゾフスキーという2人のソリストによる室内楽です。ベレゾフスキーという人は若手実力派のソリストということですが、男性なので全然知りません。興味もないっす。ちうことで、ちゃんとした解説はどこか別のクラシック音楽に関するところで読んでもらうことにして、先に進みましょう。

 アルバムの中で演奏しているのはドボルザーク、ヤナーチェク、ブラームスの曲です。ブラームス以外の2人がスラブ系ということもあって今回のタイトルになったようです。この前のアルバムも東欧系の作曲家の曲を取り上げていたし、諏訪内さんはそっちの方の人の曲が好きみたいです。私が特に好きなのはドボルザーク作曲、クライスラー編曲による『スラブ舞曲集』です。どこがいいのかと聞かれるとちょっと困っちゃうんですが、何となくクライスラーっぽいところが好きなんです。って説明じゃ全然説得力ないと思うけど(笑)、とにかくそういうことでお茶を濁しつつ、ミーハー・クラシック・リスナーとしての紹介を終わりにして逃げ出すことにします。



 ルジタニア憧憬 / Marionette
アルバム名   ルジタニア憧憬
アーティスト   Marionette
製作年   1996
レーベル   Omagatoki
レコード番号   OMCA-5

 私が日本のファド界(?)で一番イケてると思っているマリオネットの3枚目のアルバム。彼ら以外はあまり知らないというのもあるのだが(今回そんなのばっかし)、彼らの音楽は本場ポルトガルのそれにも引けを取らない素晴らしい演奏です。

 マリオネットは、ポルトガル・ギターを演奏する湯浅隆とマンドリンで伴奏する吉田剛士の2人組です。湯浅さんは本場ポルトガルの『ファドの友ポルトガル協会』の会員にもなっているほどの実力派で、ポルトガル音楽特有の「サウダーデ」(「故郷を遠く離れたポルトガルの船乗りが感じる郷愁」の意)を日本人とは思えないほど見事に表現しています。

 タイトルの「ルジタニア」というのはポルトガルの古い呼称だそうです。日本に当てはめると「大和の国」みたいなもんでしょう。このアルバムは、そんな古いポルトガルに対する彼らのあこがれがストレートに表現されていて、とても好感が持てます。どの曲もほっとさせられる(いまどきの表現だと「癒される」になるのかな?)んですが、私が特に好きなのは「虎は通ったか?」というちょっと不思議なタイトルの曲です。ゴンチチのチチ松村さんも好きな曲だそうで、私もその独特な旋律のとりこになってしまいました。