ここ2週ほど、ジャズとはあまり関係のない音楽を紹介していたこともあり、今週はぜひともジャズにしよう、そうじゃないとジャズを聴きたいと思っている人のニーズにこたえられない、そしてそれはちょっと申し訳ないかも、と思っていたのですが、今朝起きたら雲一つない快晴で、ハッピーハッピーでノーテンキな音楽を大音量で聴きながら田舎の農道をぶっ飛ばし気味にドライブしたい気分に駆られたので、そういう音楽を紹介することにしました。相変わらずの傍若無人っぷりですな。えっへん。で、ノリがよくて、泥臭くて、思考不足気味にハッピーな音楽の産地といえばアメリカ南部だろう、と個人的には偏見たっぷりに断言できちゃうわけで、今回はザイデコ・バンドのアルバムを紹介してみます。

 ザイデコという音楽は聴いたことがない人も多いかもしれないのですが、アメリカ南部のルイジアナ州あたりの大衆音楽の一種です。フランス起源のダンス曲に、カリブ音楽やブルースの要素を取り入れた音楽として発祥したと言われており、アコーディオンやギター、それから洗濯板なんかを使って比較的小さなグループで演奏する音楽です。発祥の起源を見る限り、特に初期のニュー・オーリンズ・ジャズなんかとも多少は接点があるといえなくもないですね。個人的には初期のジャズにカントリー的要素を加えて、さらにノリを激しくしたものの、フォーク・ロックとかと比べれば明らかに田舎臭いダンス・ミュージック、それがザイデコという音楽なのではないかと勝手に決めつけています。

 今回紹介するバックホウィート・ザイデコ(バックホウィートとは「そば粉」の意。これまたなんと田舎臭いバンド名!)は、そんなザイデコ業界を代表するバンドのひとつです。しかし私もそれしか知りません。私にとってザイデコとは、春の晴れた日に気分転換に田舎道をドライブする時にちょっと聴きたい音楽にすぎず、CDもこれ1枚あれば充分なのです(ホントはもう数枚あるといいと思うけど、なくてもとりあえず平気)。つまりザイデコを日常的に聴くには、私は明らかにシティ・ボーイすぎるのです。洗練された男というのも、時に困ったものだね。というより、ある意味罪作りな存在だよね。いやホント、失敬失敬。

 などというどうにも仕方ない筆者の「ほざき」は横に置いておくとして、このバンドはどうやらアコーディオン奏者のスタンレー・デュラル・ジュニアがリーダーのようで、彼がほとんど全ての曲を書いています。もちろんほとんどがノリノリのハッピー&ハッピーな曲で、シアワセな気分でのんびりドライブするのに適しています。歌詞も「よう、そこのイカした姉ちゃん、やることないなら俺と出掛けようぜ」とか「ザイデコでパーティー・タイム!」みたいなものが多く、ノーテンキな気分を味わいたければまさにぴったりと言えましょう。のんびりした曲や渋い曲もいくつか収録されており(しかし田舎もんテイストはそのまま)、リピートで流しっぱなしにしておいても飽きないので、田舎にドライブする予定のある人は一枚こっそり購入しておくといいんじゃないかと思っています。