最近ドライブが好きになったという話はエッセイにも書いたのですが、そのドライブの最中によく聴く音楽が、ドナルド・バードのレア・グルーブものです。めんどくさがりの私は、いつも彼のレア・グルーブもののベスト・アルバムである「Blue Breakbeats」をカーステレオに入れっぱなしにしているのですが、ここでベスト盤を紹介するってのも芸がないなと思い、今回はこの名作アルバムを登場させることにしました。

 ドナルド・バードは、以前にも紹介したのですが、ファンキーな演奏が売り物のトランペッターです。1960年代はかなりファンキーとはいえいわゆるモダン・ジャズを演奏していたのですが、70年代に入ってからはフュージョン路線に大きく方向転換しました。それはジャズファンにはあまり評判がよろしくないのですが、商業的には大ヒットし、彼はブルーノート史上最も売れたアルバム(確か「Black Byrd」だった気がする。違ったかな?)を作った男として記録されています。

 このアルバムは、彼がミゼル兄弟をプロデューサーに迎えて録音された1975年の作品です。フュージョンですし、レア・グルーブものですから、あまり難しいことは考えずに、よく晴れた春の日にドライブするのに最適な『さわやかジャズ』がたっぷりと詰め込まれています。いくつかの曲で聴くことが出来るバードの歌声もとても味があるし、トランペットの力の抜け具合も悪くないです。

 ということで、ちょっと短めですが今週のオススメを終わります。もしかしたら「なんだよ、またモダンジャズのアルバムじゃないのかよ!」と思っている人もいるかもしれませんが、そっち方面は最近あまり聴いていないので、どうもあまり他人に薦める気にならんのです。申し訳ないね。昼間、たっぷり遊んだあとで高揚した気分を落ち着かせるために聴くピアノ曲なんかも、特に夕暮れ時に聴くとナルシシズムに浸れるので悪くないんだけど、今はナルシシズムに浸りたい気分でもないのでそれもやめておきます。ジャズが聴きたかったら他のサイトを覗いた方が得策かもね。少なくとも春の間は。