最近は暖かい日が続いたと思ったら、小雪が舞うような日がやってきたり(北アルプスの麓だからね)して、三寒四温ってのはまさに今のことなのだな、と思わされる毎日ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。急激な気温の変化からくる風邪やら花粉症やらで、どこへ行っても鼻水やくしゃみを目にすることが出来る今日この頃ですが(そうなのか?)、私は晴れた日はドライブがてら水泳に、雨や雪の日は自宅で読書という優雅な毎日を送ろうと思いつつも、実際には『春眠暁を覚えず』な自堕落ライフを満喫しております。ある意味まっとうな失業者といえなくもないのですが、ぽかぽか陽気の中でまどろむにはクラシックという音楽はかなり向いているわけで、今週はそんな1枚を紹介してみようと思いつつも、とてものんびりと聴いてはいられないクラシックの名アルバムを紹介します(←ひねくれてるね♪)。

 グレン・グールドは、カナダ出身の超技巧派ピアニストです。14歳で音楽学校を卒業し、ティーンエイジャーの頃からカナダでの名声をつかみ、22歳でアメリカデビューを果たします。そしてその後間もなくこのアルバムでレコードデビューを果たし、世界的なピアニストとしての地位を確立しました。31歳の時に、コンサートはもうやらないと宣言し(『映像やレコードの方が最高の演奏をより多くの人に届けることが出来るから』ということらしい)、実際にそれ以降、1982年に50歳で死ぬまで一度もコンサートは行わなかったとのことです。この事実からもわかる通り、彼はすごく偏屈な人間だったようですが、ピアノはとにかく超絶ものの素晴らしさで、きちんと聴けば聴くほどビビってしまうアルバムばかりです。

 バッハ作曲の『ゴルトベルグ変奏曲』は、1つのアリアと30に及ぶそのバリエーションによって成り立っています。晩年のバッハ特有の論理的な構成(らしい。そこまでクラシックに詳しくない)に基づいており、音楽としてはとても楽しめる名曲なのですが、技巧的には大変難しい曲です。クラシックといえば学校の音楽の時間に聴きながら寝てしまったという記憶の持ち主は少なくないと思うのですが、これは『寝る音楽』じゃなくて『聴きこむ音楽』といえましょう。このアルバムの場合、グールドによる演奏の迫力には圧倒されるものの、もともとそんなに難解な曲でもないし、多くの人に楽しんでもらえるのではないかと思っていたりします。

 ちなみにこのアルバムは「Glenn Gould Plays Bach」という12枚組の特別版のうちの1枚であり、このアルバムが単発で現在発売されているかどうか、実は知りません。確かこれ、一昨年のクリスマスに銀座でグールドのドキュメンタリーを観て、やっぱグールドってすごい!と思って買ったんだっけ。その後もどんどんグールドのアルバムを買っていこうと思ったんだけど、金がなくて全然買わないまま今日に至ってしまったなあ。はぁ〜、貧乏って辛いね。