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先日降った大雪で、庭の梅の木に雪が積もりました。いや、別に梅の木にだけ雪が積もったわけではもちろんありませんが、自宅のコンピュータが置いてある部屋からちょうどその木が見えるんです。朝の日差しに照らされてきれいに輝いている雪、そしてその雪をまとった梅の木を見て、私は薄く感動したりしてみました。で、そんなナルシスティックな今の自分にぴったりきそうなCDは、ということで選んでみたのが、去年発売になったマドレデウスのベストアルバムでした。
マドレデウスは、ギターやチェロやアコーディオンといった楽器とともに、ちょっとエキゾチックでちょっとノスタルジックな演奏を聴かせてくれるポルトガルのバンドです。ポルトガルの代表的な音楽といえばファドだと思うんですが、彼らの音楽は半分ファドで半分ポップスみたいな印象を受けます。バリバリのファドは、まだまだ未熟な生き様をさらしている私には重すぎちゃうこともあるんですが、彼らの音楽はそんな私にもとても聴きやすく、いつ聴いてもほっとさせてくれます。また最近のマドレデウスの音楽は、彼らがツアーで訪れた場所で聴いた音楽の影響も多分に受け、よりインターナショナルな音作りになっているようにも感じられます。それが私にはさらに心地いいのですけどね。
このアルバムは、彼らの10年以上にわたる音楽活動の集大成とも言える作品です。この間に何人かのメンバーが加わり、何人かは去っていったのですが、彼らの音楽の底辺に流れる全体的な基調はあまり変わっていないように感じられます。そしてそれはずっとボーカルを担当しているテレサ・サルゲイロ(で読み方は合っていると思う)の影響だと思います。もちろん彼女の表現力は後半の作品においての方がよくなっていると思いますが、でもファーストアルバムで聴ける若々しい歌声も捨てがたい魅力があります。というか、むしろ活動前期の2枚のアルバムに収録された曲の方が軽く聴けていいなあ、と思うこともあります。あくまでその日の気分的な問題ではありますが。
そんな彼らの音楽から感じられる、寂しげなメロディの中にある何ともいえない力強さみたいなものが、空に向かって枝を伸ばす梅の木とその周りに静かに広がる一面の銀世界にぴったりくるような気がして、これを今週のオススメアルバムにしてみました。曲によっては寂しすぎて冬に聴いたら凍え死んでしまうような印象のものもありますが、でも聴き終わった後になんともあたたかい余韻を与えてくれる曲がほとんどなので、それも問題ないでしょう。このアルバムでじんわりと心を温めながら春を待つのもいいんじゃないかということで、雪だらけの北アルプスの麓からのアルバム紹介を終わりにします。
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