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ゴールデン・ウィークという名の『民族大移動週間』も終わり、多くの人は今週からまた気持ちを新たに仕事に復帰することと思います。もちろんサービス業に従事している方にとってはそれどころではない忙しさだったと思いますが、それはそれで「まあたっぷり稼いだんだからいいじゃん」ということでお茶を濁して、今回は『連休全てを家族サービスに使ってしまったために自分は疲れを癒すことも出来ず、今週からはまた満員の通勤電車に揺られて会社に通う羽目になってしまった』というちょっと哀愁漂うサラリーマンのために、渋いブルースなんだけれどもノリが良くて元気が出てくるアルバムを紹介します。
リー・モーガンは、このサイトでも何回か紹介していますが、私が大好きなハード・バップ時代のトランペッターです。ちょっと不良っぽい伊達男(決してヤンキーではない)特有の『派手で華麗で粋でいなせな雰囲気』を、ファッションでもトランペットの音やフレーズでも漂わせるイカした男で、かっこいいフレーズをこれでもかっ!というほど吹きまくってくれる名プレイヤーです。キャリアの中にはドラッグ中毒で演奏できない時期もあったりしましたが、復帰してからも精力的に活動し、ハード・バップ期の晩年を(ジャズ・ロックなどに寄り道しながらも)支え続けたジャズマンといえます。
このアルバムは、彼が麻薬依存のせいで演奏が出来なくなる1年半くらい前に収録されたもの(1960年4月録音)です。演奏自体は、実は他の彼の名盤といわれる作品ほどはよくないんですが、彼特有の「イカしたフレーズ」はソロパートを中心に充分に楽しむことが出来ます。収録されているのが4曲で、時間にして30分ちょっとというのは若干不満が残りますが、しかしどの曲もとっても渋く、特に1曲目のマイナー調のテーマ部分と、2曲目のベースとピアノのユニゾンに続くイントロ部分はなかなかに痺れます。サイドメンもジャッキー・マクリーン、ボビー・ティモンズ、ポール・チェンバース、アート・ブレイキーといった「濃いめのブルースならお任せあれ」といったメンツで固められており、特にブレイキーの『若手の魅力を引き出す』サポート(煽ったり抑えたり、もう自由自在なのです)には非常に好感が持てます。
というわけで、とっても久しぶりにハード・バップな作品を紹介してみました。ジャズが最もジャズらしく輝いていたのはハード・バップ期なんですが(少なくとも私はそう思っています)、ここ1年くらい寄り道ばかりしていて全然そういったアルバムを(特にこのコーナーでは)紹介していなかったので、今月は出来る限りハード・バップで攻めてみようかと考えています。場合によっては5月の爽やかさにそぐわない作品を紹介する場合もあるかと思いますが、なにとぞその辺は暖かい目で見守ってやって下さい。ひとつよろしく。
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