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最近はボサノバのアルバムをたくさん紹介していたので、今回はボサノバ以外で気分が涼しくなるアルバムを紹介しようと思っていろいろ探した結果、ウェス・モンゴメリーの弾くギターの音色にたどり着きました。というわけで、今回はこちらのアルバムを紹介します。
ウェス・モンゴメリーはビ・バップ時代のギタリストであるチャーリー・クリスチャンに感銘し、独学でギターをマスターしただけでなく、脅威のテクニックまで身に着けてしまった努力家のギタリストです。ちょっとの間だけですが楽団に入りあちこちをツアーで回る生活を送りますが、ツアー生活に嫌気がさして生まれ故郷のインディアナに帰郷し、30歳代半ばまで地元で音楽活動をして過ごします。そうして地味に活動していたところをキャノンボール・アダレイに見いだされ、レコードデビューを果たします。その後43歳で亡くなるまで、たったの10年弱程の活動期間でしたがジャズギター界に大きな影響を及ぼしました。
このアルバムは、クリード・テイラー(ボサノバブームの立て役者です)をプロデューサーに迎えて録音されたものです。したがって思いっ切りポピュラー路線なアルバムで、ジャズ初心者にとって非常に聴きやすい仕上がりになっています。まあタイトル曲からして、ママス&パパスの「California
Dreaming」(日本語名は「夢のカリフォルニア」)という有名なポップス曲ですから、どのくらいジャズ・シロート向きかということがわかろうものです。ドン・セベスキーによるアレンジも耳に馴染みやすいですし、ジャケット写真も金髪の美女が波打ち際でたたずんでいるものですし、さすがは商売上手なクリード・テイラー!ポピュラリティを意識した作り(いい意味でね)というのはそれを見ただけでも容易に理解できます。
しかしウェス・モンゴメリーのギターは、どう聴いてもジャズ以外の何者でもありません。彼の弾くギターがいかなる時でもジャズっぽくある原因は「オクターブ奏法」というスタイルにあるらしいのですが(それがどんな奏法なのかよくわかっていない勉強不足な私)、それはともかく私は彼のギターの音色の「太いんだけど繊細、力強いのにニュアンスもたっぷり」という感覚がとても好きです。クリード・テイラーと組んで以降のウェスは、一部の硬派を気取るジャズファンからは反感を買うような「軟派な」アルバムを数多く作りましたが(これもそのひとつ)、どんなポップな音楽も見事なジャズにしてしまうそのテクニックとギターの音色は、ジャズの間口を広げたということで感謝こそされるべきで、文句を言われる筋合いのことじゃないと思うのですが、どうなんでしょう?その辺はジャズの定義の仕方で変わってくるのかも知れませんが、少なくともシロートさんには自信を持ってオススメできる逸品です。ぜひお試し下さい。
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