4月になったらもっと頻繁に更新したいなあ、と考えていたし実際そのつもりだったのですが、春眠暁を覚えられなかったり・怠惰な性格が身に染みついてたり・全国を花見行脚していたために(最後のは嘘です)、なんと1ヶ月以上も更新しないでしまいました。ええ、ええ、どーもすみませんね。などと書くと反省せずに開き直っていると受け取る人もいるかもしれませんが、その受け取り方の3割くらいは当たっていると思っていただいて結構です。でも7割くらいは本当に反省したりもしているので、これからはできるだけ更新していくつもりです!ご期待下さい!と『口だけ番長』として宣言しておきましょう。あくまで口だけかもしれないけどね〜♪ って、そんな前置きはどうでもいいとして、今週(というか今月?)のオススメは、暖かな陽気になってきたこともあるので、このとってもブラジルなアルバムを紹介します。

 カエターノ・ヴェローソという人は、ブラジルのポップ・ミュージックを語る上で欠かせない人物であり、ジルベルト・ジルという人も、ブラジルのポップ・ミュージックを語る上で欠かせない人物です。というのも、この2人は「トロピカリズモ運動」と呼ばれる、1960年代末に始まった『ブラジル独自の文化・芸術を育てよう』という思想的活動の中心的役割を担った人物だからです。しかしこの運動は当時の軍事政権の目には「反体制的」と映り、彼ら2人はヨーロッパへ亡命せざるを得ない状況になったのでした。それから20年以上が経過し、ブラジルも民主化が進んでくると、彼ら2人はまたブラジルから作品を発表できるようになりました。そしてトロピカリズモ運動発祥(?)から25周年に当たる1993年にこのアルバムは制作され、トロピカリズモが(またカエターノ・ヴェローソとジルベルト・ジルが)再評価されるきっかけになったのでした。

 収録曲は全12曲中9曲が自作の曲ですが、ジミヘンのカバー曲(Wait Until Tomorrow)なども収録されています。一番かっこいいなあと感じるのは最初の曲「Haiti」ですけど、それ以外の曲もどれもこれもめちゃめちゃイカしてます。ボサノバの名曲「Desde que o Samba e Samba」なども収録されており(この曲が彼ら2人の作品とは知りませんでした。不勉強ですみません)、そのとんがりすぎていないテイストはMPB慣れしてない人にも受け入れてもらいやすいんじゃないかと思っています。参加ミュージシャンには、今のMPBになくてはならないカルリーニョス・ブラウンの名前もあり(この当時はカエターノ・ヴェローソのバック・ミュージシャンだったそうな)、その辺も個人的には非常に嬉しいポイントだったりします。

 もともとブラジル音楽がこれほどまでに日本でブレイクする前は(というか長野の田舎では今でもブレイクしていませんが。この辺のCDショップのブラジル音楽コーナーとかを眺めていると、その寂しさに涙がこらえきれなくなることがあります)、カエターノ・ヴェローソのアルバムもジルベルト・ジルのアルバムも手に入れるのも大変だったようですが、このアルバムが評価されて以降はそんな状況も(多少は)改善され、今ではその寂しい長野のCDショップでも数枚は在庫が置いてあります。でも考えてみると、予算の都合でそんなにアルバムを買えるわけでもないので、在庫なんぞあってもなくても一緒か、と今ごろ気がついたりもして、今度はその懐具合に涙がこらえきれなくなりそうなので、今日のところはこの辺で。